ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド
たまにはブログっぽく、レビューというよりも感想を書こうかなと思います。以下、ネタバレはありません。
ゼルダの伝説は、時のオカリナも好きですが、神々のトライフォースが一番好きで、数あるゲームの中でも最高傑作だと思っていました。ブレス オブ ザ ワイルド をプレイするまでは。ブレス オブ ザ ワイルドは言うまでもなく大傑作で、地平線まで続く冒険と、果てしない喪失を感じるゲームでした。
普通のRPGなどでは、レベルを上げて強くなって、装備も良くなって、強力な魔法も覚えて、終盤に行くに従って充実して行き、満を持してラスボスに挑むものでした。ゼルダの伝説は昔からその感覚が独特で、リンクが強くなり、行けるところが増え、出来る事が増えるごとに、同時に喪失感が広がっていくのです。
ゲームなのでその世界は有限で、世界の謎がどんどん解き明かされて行き、冒険が少なくなって行く。リンクはどんどん強くなり、自分も操作が上手になるにつれ、自分が失ったものが強く感じられて行く。実際には失うのではなく、積みあがって自分の経験値になるのだけれど、ゼルダの伝説の面白さは、上達した先にあるのでは無く、上達する過程にこそあるのですよね。
なので、ラストが近づくにつれ、この冒険が終わってしまう事が強く感じられ、とても切ない気持ちになるのです。神々のトライフォースでもそうでしたが、ブレス オブ ザ ワイルドはより強くそう感じました。記憶を無くして最初からまた冒険を始めたい。そう思わせるようなゲームでした。
実は、あとはハイラル城へ行ってガノンを倒すだけなのです。ゼルダ姫を待たせて申し訳無い気持ちもあります。しかしながら、ただひたすらに、この冒険が終わってしまうのが惜しい。いやほんとごめんよゼルダ姫。まだ行っていない場所がある。まだ見つけていない祠がある。まだ会っていない人たちがいる。でも、会うたびにまた喪失感は広がって行く。
ほんと、とんでもないゲームですよこれ。圧倒的なクオリティと絶妙なゲームバランスと細部に渡る作りこみと膨大なやりこみ要素と最高の冒険と。あーほんとに一回記憶を無くしてもう一回最初からやりたい。